
はじめに|居抜き物件は「お得」だけじゃない
居抜き物件は、前のテナントが使っていた内装・厨房設備をそのまま引き継げるため、一から内装工事をするより大幅にコストを抑えられるのが最大の魅力です。
実際に、テンポスバスターズにご来店いただくお客様の中には「業者に見積もりをもらったら600万円と言われたが、中古機器+職人への直接依頼で200万円まで抑えられた」という声もあります。
しかし、居抜き物件には「前のオーナーが使い続けていた設備の劣化」というリスクが潜んでいます。
開業後すぐに水漏れ・空調故障・電気トラブルが発生し、予定外の出費で資金計画が狂ってしまう——そんな失敗談は決して珍しくありません。
「安く開業できたはずが、修繕費でむしろ高くついた」
そうならないために、契約前・開業前の現地確認が非常に重要です。
この記事では、居抜き物件を検討・契約する前に必ず確認しておきたい設備チェックリスト15項目をご紹介します。
居抜き物件で特に確認が必要な理由
通常の新築・スケルトン物件と違い、居抜き物件は以下のリスクがあります。
- 設備がどの程度使用されたか履歴が不明なことが多い
- 前のオーナーが「騙し騙し」使っていた設備がそのまま残っている
- 外見は問題なくても、内部で劣化が進んでいるケースがある
- 修繕義務が借主(あなた)に発生する場合がある
「見た目はきれいだから大丈夫」は禁物です。専門的な目でしっかり確認しましょう。
✅ 設備チェックリスト15項目
【水回り】4項目
① 排水管の詰まり・流れの悪さ
シンク・グリストラップ・トイレなど、すべての排水口で実際に水を流して確認します。流れが遅い・臭いがする場合は、排水管の詰まりや老朽化のサインです。グリストラップは特に清掃が行き届いていないケースが多く、開業前に清掃が必要なこともあります。
確認方法: 実際に水を流してみる。可能であれば業者にカメラ調査を依頼する。
修繕費目安: パッキン交換・詰まり解消 9,000円〜
② 蛇口・配管からの水漏れ
厨房・洗い場・トイレなどの蛇口、配管接続部、シンク下を目視で確認します。少量の水漏れでも、開業後に悪化して営業中のトラブルにつながることがあります。
確認方法: 蛇口を全開にしたときに接続部から滲みがないか確認。シンク下の収納を開けて配管を目視。
修繕費目安: パッキン交換 9,000円〜
③ 給湯器の動作確認
調理・食器洗いに欠かせない給湯器が正常に動作するか確認します。特に設置から年数が経過している場合、突然の故障リスクが高まります。
確認方法: 実際にお湯を出して温度・圧力を確認。製造年を確認(10年以上は要注意)。
修繕費目安: 給湯器交換 50,000円〜(機種による)
④ トイレの状態
洋式・和式の種類、流水の勢い、ウォシュレットの動作、換気扇の有無を確認します。トイレは来店客の印象に直結するため、修繕・交換の必要性を早期に見極めることが重要です。
確認方法: 実際に流してみる。便器・床・壁のひび割れや汚れもチェック。
【電気設備】4項目
⑤ 電気容量(アンペア数)の確認
飲食店は厨房機器の稼働で多くの電力を消費します。前のテナントより規模の大きい厨房機器を使う場合、既存の電気容量では不足する可能性があります。
確認方法: 分電盤のアンペアブレーカーを確認。電力会社への申請で増設可能だが費用がかかる。
修繕費目安: 電気工事(照明交換・増設など)10,000円〜
⑥ 照明・スイッチの動作確認
すべての照明とスイッチが正常に動作するか確認します。切れているだけなら交換で済みますが、スイッチや配線に問題がある場合は電気工事が必要になります。
確認方法: 店内全ての照明をオン/オフして確認。調光機能がある場合はその動作も確認。
⑦ コンセントの数と位置
調理機器・POSレジ・冷蔵庫など、必要な機器をどこに配置するか想定した上で、コンセントの位置と数が足りているか確認します。
確認方法: 図面と現地を照らし合わせながら確認。延長コードの多用は火災リスクにつながるため避けるべき。
修繕費目安: コンセント増設 10,000円〜
⑧ 換気扇・ダクトの状態
厨房の換気扇は油汚れが蓄積しやすく、吸い込みが悪くなると煙・臭いが充満して客席の環境を悪化させます。また、消防法上の清掃義務がある場合もあります。
確認方法: 換気扇を動かして吸い込みの強さを確認。ダクト内部の油汚れの状態を確認(専門業者への清掃依頼が必要なケースも)。
⚠️ 吸い込みが弱い、煙が逆流するなど異常を感じたら要注意。お客様から「煙が充満している」と感じられる前に対処しましょう。
【空調・冷暖房】2項目
⑨ エアコンの動作・冷暖房能力
客席・厨房それぞれのエアコンが正常に動作するか確認します。特に夏・冬に近い時期の内見では実際に動かして確認できますが、そうでない場合はエラーコードが出ていないかをチェックします。
確認方法: 冷房・暖房モード両方を動作させる。製造年を確認(10年以上は故障リスク大)。
修繕費目安: エアコン修理 40,000円〜
⑩ 厨房の熱排気・換気システム
厨房内の温度は調理中に非常に高くなります。適切な排気設備がないと、スタッフの労働環境が悪化し、食品衛生上の問題にも発展します。
確認方法: 排気フードの位置・サイズが厨房規模に合っているか確認。
【内装・建具】3項目
⑪ 壁・天井・床の状態
壁のクロス剥がれ・天井の雨染み・床材の剥がれやきしみを確認します。特に天井の雨染みは「雨漏り」のサインである可能性があり、上階・屋根の状態確認が必要です。
確認方法: 隅々まで目視確認。床を歩いてきしみや沈みがないか確認。
修繕費目安: クロス部分補修 職人に直接相談で費用を抑えられるケースが多い
⑫ ドア・引き戸の建て付け
入口ドア・厨房扉・トイレドアなどの開閉がスムーズかを確認します。建て付けが悪いと鍵がかかりにくくなったり、隙間から虫が入るリスクがあります。
確認方法: 全てのドア・引き戸を実際に開閉。鍵の施錠・解錠も確認。
⑬ 看板・外観の状態
看板の照明・固定状態、外壁の汚れやひび割れ、庭木や植栽が看板を隠していないかを確認します。第一印象に直結するため、開業前に整えておくことが重要です。
【厨房機器】2項目
⑭ 残置される厨房機器の動作確認
居抜き物件では前のオーナーの厨房機器が残置されることがあります。これらが実際に使えるのか、修繕が必要なのかを確認しましょう。使えない機器を引き取っても負担になるだけです。
確認方法: 電源を入れて動作確認。製造年・メンテナンス履歴の確認。不要な機器は撤去交渉も可能。
⑮ ガス管・ガス機器の確認
ガスの種類(都市ガス・LPG)、ガス管の引き込み位置、ガスコンロ・フライヤーなどの動作状態を確認します。ガス種が変わる場合は機器の交換が必要になることもあります。
確認方法: ガスを開通した状態で全機器を動作確認。ガス漏れ検知器でのチェックも有効。
まとめ:チェックリスト一覧表
| No | 確認項目 | カテゴリ | 重要度 |
|---|---|---|---|
| ① | 排水管の詰まり・流れ | 水回り | ★★★ |
| ② | 蛇口・配管の水漏れ | 水回り | ★★★ |
| ③ | 給湯器の動作 | 水回り | ★★★ |
| ④ | トイレの状態 | 水回り | ★★☆ |
| ⑤ | 電気容量(アンペア) | 電気設備 | ★★★ |
| ⑥ | 照明・スイッチの動作 | 電気設備 | ★★☆ |
| ⑦ | コンセントの数・位置 | 電気設備 | ★★☆ |
| ⑧ | 換気扇・ダクトの状態 | 電気設備 | ★★★ |
| ⑨ | エアコンの動作・能力 | 空調 | ★★★ |
| ⑩ | 厨房の熱排気システム | 空調 | ★★☆ |
| ⑪ | 壁・天井・床の状態 | 内装 | ★★☆ |
| ⑫ | ドア・引き戸の建て付け | 内装 | ★★☆ |
| ⑬ | 看板・外観の状態 | 内装 | ★☆☆ |
| ⑭ | 残置厨房機器の動作 | 厨房機器 | ★★★ |
| ⑮ | ガス管・ガス機器 | 厨房機器 | ★★★ |
問題が見つかったら、職人に直接相談するのが得策
チェックを進める中で「水漏れがある」「エアコンが動かない」「壁のクロスが剥がれている」といった問題が見つかった場合、すぐに大手の工務店や業者に依頼するのは少し待ってください。
業者に依頼する前に、職人へ直接相談することで費用を大幅に抑えられるケースが多くあります。
テンポスが運営する「飲食店お困りごとチャンネル」では、水回り・電気・空調・内装工事など、飲食店の修繕・補修に対応できる職人を直接紹介しています。中間マージンなしの直接取引なので、費用を最小限に抑えながら、プロの技術で確実に解決できます。
- 水回りの修繕:9,000円〜
- 電気工事(照明・コンセント):10,000円〜
- 空調修理:40,000円〜
まずは無料相談からお気軽にどうぞ。

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よくある質問
Q. 居抜き物件の設備チェックは自分でできますか?
目視での確認は自分でも可能ですが、電気・ガス・排水管の専門的なチェックは有資格者に依頼するのが安心です。テンポスでは無料で職人を紹介できますので、まずご相談ください。
Q. 契約後に設備の不具合が見つかった場合はどうなりますか?
物件契約書の内容によりますが、開業後の修繕費は基本的に借主負担となるケースが多いです。契約前にできる限り確認しておくことが重要です。
Q. 居抜き物件の内装を自分好みに変えることはできますか?
はい、可能です。ただし、大規模な改装には大家の許可が必要です。「壁を塗り替えたい」「棚を増やしたい」程度のDIY的な改装であれば、職人に直接依頼することで費用を抑えながら対応できます。
この記事はテンポスバスターズが運営する「飲食店お困りごとチャンネル」が提供しています。飲食店の困りごとは、職人に直接相談できる私たちにおまかせください。