- 「閉店(廃業)」と「売却(居抜き)」の決定的な違い
- 経済面で比較したときの具体的な金額差と実例
- あなたの店はどちらが向いているかの判断基準と進め方
- 閉店と売却、何が違うのか
- 経済的に比較すると一目瞭然
- 実例:同じ20坪店舗の廃業と売却
- 居抜き売却が向いている店
- 廃業が向いている店
- 判断を誤らないための注意点
- まず何をすればいい?
- よくある質問
店を手放すと決めたとき、多くの方が「とりあえず閉めればいい」と考えます。しかし実際には、同じ退去でも「閉店(廃業)」と「売却(居抜き)」では、手元に残るお金が数百万円も変わることがあります。知らずに廃業を選んでしまうと、本来受け取れたはずのお金を失うばかりか、余計な費用まで支払うことになりかねません。本記事では両者の違いを整理し、あなたの店にとってどちらが得かを判断するための基準を、実例を交えて解説します。
1. 閉店と売却、何が違うのか
言葉は似ていますが、内容はまったく異なります。最大の違いは「内装・設備をどうするか」です。廃業では撤去して更地に戻すために費用が発生し、売却では次のテナントへ引き継ぐことで収入が得られます。この一点の違いが、最終的な手取りに大きな差を生みます。
| 項目 | 閉店(廃業) | 売却(居抜き) |
|---|---|---|
| 内装・設備 | 撤去して更地に戻す | 次のテナントへ譲渡する |
| 原状回復費 | 必要(数十万〜数百万円) | 不要 |
| 設備の扱い | 処分(処分費がかかる) | 譲渡(収入になる) |
| 受け取れるお金 | なし | 造作譲渡料 |
2. 経済的に比較すると一目瞭然
20坪の居酒屋を例に、両者の収支を比べてみましょう。数字にすると、その差は歴然です。
| 項目 | 廃業の場合 | 居抜き売却の場合 |
|---|---|---|
| 原状回復費 | −120万円 | 0円 |
| 設備処分費 | −30万円 | 0円 |
| 造作譲渡料 | 0円 | +200万円 |
| 差引 | −150万円 | +200万円 |
このケースでは、その差はおよそ350万円。同じ店を手放すのに、選んだ方法だけでこれだけの差が生まれます。特に都心部では原状回復費が坪あたり10万円を超えることもあり、廃業のコストはさらに膨らみます。「どうせ閉めるなら」と安易に廃業を選ぶ前に、売却の可能性を必ず検討すべき理由がここにあります。
3. 実例:同じ20坪店舗の廃業と売却
東京都内で10年営業した20坪の居酒屋A店を例に見てみましょう。オーナーは当初「もう疲れたから早く閉めて楽になりたい」と廃業を検討していました。しかし契約書を確認すると、原状回復費の見積もりは約150万円。さらに厨房設備の撤去・処分にも30万円かかることが分かりました。一方、飲食専門業者に査定を依頼したところ、設備の状態が良く立地も悪くないため、造作譲渡料200万円で買い手が見つかる可能性が高いと判明。結果として、A店は約350万円もの差を手にして店を手放すことができました。「閉めるだけ」と思い込んでいたら、この差額はまるごと失われていたのです。
4. 居抜き売却が向いている店
次の条件に当てはまる店は、居抜き売却で有利に手放せる可能性が高いです。1つでも当てはまるなら、まず居抜き売却を検討する価値があります。
- 立地が良く、集客が見込める
- 厨房設備が比較的新しく、正常に稼働する
- 内装がきれいで、他業態にも転用しやすい
- 賃貸借契約の残り期間に余裕がある
- 少しでも費用を抑えて、できればプラスで手放したい
5. 廃業が向いている店
一方で、次のような場合は廃業(スケルトン返却)が現実的な選択になります。
- 契約上、居抜き譲渡が認められていない
- 設備の老朽化が激しく、引き継ぐ価値が低い
- 立地が悪く、買い手が見込めない
- すでに退去期限が迫り、売却活動の時間がない
「どうせ売れない」と思い込んでいた店が、専門業者の査定で思わぬ高値になることは珍しくありません。廃業を決める前に、無料査定で売却の可能性を確認しておきましょう。査定を受けてから廃業を選んでも、何も損はありません。
6. 判断を誤らないための注意点
① 「赤字だから売れない」と思い込まない
売却価格は店の経営成績ではなく、立地・設備・内装で決まります。赤字経営でも好条件の店は高く売れます。経営状態と資産価値は別物だと理解しましょう。
② 退去期限ぎりぎりまで動かない
買い手探しには通常1〜2ヶ月かかります。期限直前に動き出すと選択肢が廃業しか残らず、足元を見られて買い叩かれます。最低でも3ヶ月前から準備しましょう。
③ 一般の不動産会社だけに相談する
一般の不動産会社は飲食設備の価値を評価しきれない場合があります。飲食専門の業者なら厨房機器や内装を含めて適正に査定でき、買い手探しのネットワークも持っています。
7. まず何をすればいい?
- 賃貸借契約書を確認する:居抜き譲渡が可能か、原状回復の範囲を確認します。
- 専門業者に査定を依頼する:設備と物件の価値を把握します。査定は無料が一般的です。
- 収支を比較する:廃業と売却、それぞれの手取りを比べて判断します。
8. よくある質問
Q. 契約書に「スケルトン返却」と書いてあっても売却できますか?
A. 貸主の合意が得られれば、居抜き譲渡に変更できる場合があります。まずは交渉の余地がないか専門業者に相談しましょう。
Q. 判断に迷っています。誰に相談すればいいですか?
A. 飲食専門の居抜き業者なら、売却・廃業の両面から中立的にアドバイスできます。テンポスの無料相談をご活用ください。
専門家に相談するメリット
居抜き売却や閉店の判断は、一度きりの大きな決断です。だからこそ、経験豊富な専門家の視点が役立ちます。飲食専門の業者に相談すると、次のようなメリットがあります。
- 適正な査定額がわかる:設備・内装・立地を総合的に評価し、相場に基づいた金額を提示してもらえます。
- 買い手探しを任せられる:自力では難しい買い手探しを、専門のネットワークで進めてもらえます。
- 交渉や契約を代行してもらえる:造作譲渡契約や貸主との調整など、煩雑な手続きをサポートしてもらえます。
- 秘密を守って進められる:従業員や取引先に知られる前に、水面下で相談を進められます。
「まだ決めていない」という段階でも、情報を得ておくことで後悔のない判断ができます。相談は無料のことが多いので、まずは気軽に問い合わせてみましょう。